
黒目のふち(白目の部分)からまぶたの裏にかけて、目を覆っている粘膜を、結膜といいます。この部分が、アレルギーや細菌・ウィルスなどによって炎症を起こすことを、結膜炎といいます。
結膜炎は大きく分けて以下の3つに分類されます。
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1 ) | 眼瞼型 | 上眼瞼結膜の部分に、石垣状のごりごりとした状態の乳頭増殖を認め、ひどいときには、まばたきのたびに角膜びらんや混濁を伴います。 |
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2 ) | 眼球型 | 角膜輪部の結膜に粒状の小隆起が認められます。 |
治療方法はどちらも抗アレルギー剤の点眼、ステロイド剤の点眼、最近では免疫抑制剤の点眼を行うこともあります。
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感染性が強いものとして以下の3つがあげられます。
症 状 | 目やに、充血、異物感、流涙、耳前リンパ節の腫脹、ひどい場合や乳幼児に偽膜の形成をが見られます。偽膜形成した場合は偽膜の除去が大切でほっておくと角膜潰瘍や角膜びらんをおこし、視力低下の原因となります。 また、結膜炎により角膜混濁を発症する場合があり、視力低下の原因となります。 |
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治 療 | 有効な治療方法はありません。二次感染の予防に抗菌剤の点眼や角膜混濁、点状表角膜炎に対してステロイド剤の点眼を行います。約2~3週間で治癒します。 |
予 防 | 伝染力が非常に強い結膜炎ですから、家族内や職場感染の防止のため、点眼後の手の洗浄を徹底し、できるだけ共同生活の中で物の使用の共有に気をつけましょう。 |
症 状 | 39~40度の発熱と咽頭炎、耳前リンパ節の腫脹を認めます。 |
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治 療 | 流行性角結膜炎に準じます。約10日で治癒します。 |
症 状 | 眼瞼は浮腫状で結膜の強い充血で、結膜下出血を伴う結膜炎です。耳前リンパ節の腫脹は軽度で角膜びらんを伴う場合もあります。 |
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治 療 | 流行性角結膜炎に準じます。約1週間で治癒します。 |
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症 状 | 結膜充血と眼脂(目やに)が出ます。 |
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治 療 | 眼脂の細菌検査、抗生物質・抗菌剤の点眼をします。 |
予 防 | 伝染力が非常に強い結膜炎ですから、家族内や職場感染の防止のため、点眼後の手の洗浄を徹底し、できるだけ共同生活の中で物の使用の共有に気をつけましょう。 |
症 状 | 膿性分泌、結膜浮腫・出血、角膜びらん、偽膜性結膜炎など非常に強い症状があらわれ、症状の経過は早く、角膜穿孔まで起こします。 |
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治 療 | 眼脂の細菌検査は必修、ペニシリン系、エコリシン系、クラビットなどの抗生物質・抗菌剤の点眼、偽膜の除去、注意深い観察を必要とします。 |
症 状 | 濾胞・乳頭増殖で末期には結膜の瘢痕形成をし、睫毛乱生や眼瞼内反症を起こします。角膜は新生血管(パンヌス)の侵入をおこします。 |
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治 療 | 抗生物質(テトラサイクリン・エリスロマイシン系)を点眼します。 |
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